今回は、現地のチャモロ人が大好きな朝食、「チャモロブレックファースト」をご紹介しましょう。
北マリアナの現地人は、チャモロ、カロリニアンとパラオ人など、多くの人種が混ざっておりますが、この人たちは日本統治時代の影響を受けており、お米、醤油など、日本人には欠かせない食文化と共通しているところが多く見られます。
ただ、戦後、急速にアメリカ文化の影響を受け、現在は様々な食文化が混ざった形になっているのが現状です。
特に「チャモロブレックファースト」と称するものは、その典型的な代表メニューとなっています。
ボリュームたっぷりの「チャモロブレックファースト」
「チャモロブレックファースト」の基本は、大皿にフライドライス(薄味チャーハン)、卵(お好みに料理する)、スパムを豪快に盛ったもの。これがその基本形。そう言えば、皆さんはスパムをご存知でしょうか? まだ日本ではちょっと珍しい食べ物かも知れませんね。
3、4年前からでしょうか、日本からのツーリストがあの味を知ってしまい、わざわざ重い思いをして持ち帰る方が増えているとか。
スパムは豚肉を加工した缶詰で、サイパンではコンビーフと共に缶詰食品の定番中の定番です。
このスパムを缶から取り出し、スライスしてフライパンで炒め、醤油やタバスコをかけて食べます。特にタバスコを使用すると、タバスコの酸味が微妙にスパムの塩気を抑え、絶妙な味となります。
さてさて、前置きはこのくらいにして、サイパンに来たら是非お試しいただきたい「チャモロブレックファースト」なるものをご紹介します。
今回ご紹介するレストランはガラパン地区で古くからあるレストラン「チャモロハウス」です。ここの朝食はおススメです。値段も手頃だし、フライドライスも美味しいんです。
まずはページの一番上で写真を紹介しました「チャモロハウスブレックファースト」。これは正統派のチャモロブレックファーストです。
大きなお皿にフライドライス、オレンジ色が混じっているのは、チャモロ料理であるアチョーテの実から出た汁でご飯を炊く伝統料理、「レッドライス」を混ぜているからです。
それに厚切りスパムが2切れ、タマゴの焼き方は正統派(?!?)目玉焼きで注文をしました。ホラ、美味しそうでしょう?! これがまたもんのすご〜い量なんですよ。 これは、前述したようにスパムは醤油とタバスコで食べ、目玉焼きはフライドライスの上に乗せて醤油をかけ、黄身をつぶしならフライドライスといっしょに食べるのが正統派の食べ方!
次にご紹介するのは、現地人にとっても人気のある「トロピカルストームフライドライス(写真右)」。これもとってもおススメの一品です。これはフライドライス(チャーハン)ですがその上にタマゴ(お好みに料理しますが、今回はやはり正統派の目玉焼きです)がのってきます。
フライドライスと言ってもただのフライドライスではありません。これは牛のひき肉、ニンジン、キャベツ、玉ねぎ、セロリを、白米とレッドライスでチャーハンにしたもので、なかなか日本では味わえない風味を持っております。
これにはフィナデニソースと言ってチャモロ人が使う醤油ベースのピリッと辛いソースがサービスされますのでそれをかけて食べますが、あまりかけすぎないように注意してくださいネ。テニアン島で取れたテニアンペッパーは普通の唐辛子の何倍も辛いと言われてますから。これもやはりタマゴを崩しながらご飯といっしょに食べるのが正統な食べ方ですので覚えておいてください。
この2つがチャモロハウスの超おススメ朝食ベスト2です。サイパンへ来たら是非このチャモロブレックファーストを経験して下さい。サイパンの暑い一日を思いっきり活動するためには、こんなパワーブレックファーストが必要ですよ〜ッ!
チャモロハウス サイパン、ガラパン地区、第一ホテル前のメインストリートに位置するチャモロ料理のレストラン。ツーリストだけでなく地元の人も足を運ぶ老舗。日本人スタッフはいないが日本語メニューがあるので安心。送迎は無いので、路線バスを利用して第一ホテル下車、徒歩1分。 問い合わせ先: 234-7361
(2002年2月20日)