「そのストリートの名は、、、」サイパン迷走地図!?!

このところ、クルマでサイパンを走っていると気が付くのが、あちらこちらに「通り」の名前が出現したことです。

主に信号機や交差点に付いています。10年以上も前から進められていたプロジェクトが、やっと実現しつつあるようです。

その昔、サイパン、テニアン、ロタは、以前日本が統治していた時代には、日本と同じ様に、何丁目何番地なんて住所があったというのですから驚きです。

その後、国連統治時代に入ってから、住所が抹消されたそうです。


現在、郵便局に私書箱を借りて自分の郵便物を受け取る方法になっているため、家まで郵便物が届くことはありません。

ですから、通常サイパンに郵便物を送る時は、「P.O.Box XXXXX」と私書箱で宛先が始まり、その次はもう、いきなり「Saipan, MP 96950」となってしまうのです。

日本から郵便を送る時、「外国なのにこんなに簡単でいいの?」と思ってしまうほど、シンプルな宛先ですよね。


そんな状況ですから、サイパンの人たちは、自分の郵便物を郵便局に行って確認するというのが日課になっています。

こういった郵便事情で困るのが、メールオーダーやインターネット経由のオーダー。私書箱の送り先を受付けない業者さんがが多く、なにかと不便です。家に住所が付けば、そういう点も、きっと便利になるのだろうと思います。


サイパンにもアメリカ方式のストリート名が付けられれば、将来的にはそのストリート名に沿って番号が割り当てられ、各家々に直接郵便物が届けられる日も近いことでしょう。

日本の住所に比べると、アメリカ式の住所は非常に分かりやすいです。ストリート名を基準として、その通り沿いの家々に番号を順番に割り当てていきます。


ですから通り名と番地さえ分かれば、その道の家の番号(番地ですね)をたどっていくだけ。いとも簡単に、その住所に辿り着けるのでとても便利です。

現在、サイパン島に付けられているストリート名の数は1,052。

今まで付けられていた名前が、これにより変更されるところもあるようです。


ツーリストの方はあまり通らないかもしれませんが、例えば「ミドルロード」という島の中心を通る大通りがあります。これが、「チャラン パレ アーノルド」という通り名になりました。

「チャラン」はチャモロ語で「道」、「パレ アーノルド」は「アーノルド神父」という意味です。アメリカ人の神父で、戦後、サイパンで布教活動に大きく貢献した方なのだそうです。


それから、「クロスアイランド ロード」というキャピタルヒルからサンビセンテにかけて、タポチョ山の東側を通る道があります。これは「イサ ロード」という通り名に変わります(まだサインが出来上がってません、、、)。

ちなみに「イサ」とは、チャモロ語で「虹」のことだそうです。


現在、「ビーチロード」と呼ばれている西海岸線を通っている道は、そのまま「ビーチロード」が正式名となりました。ストリートの名前には、歴史的な人物名や花の名前、自然の名前などが付けられているようです。

日本統治時代、ミクロネシア地区で大きなビジネスを起こした「松江春次」の名前を冠した通りが、シュガーキングパーク近くにあるのを発見しました。日本人の名前がストリート名になったのは、おそらく「松江さん」くらいでしょう。またどこかで見つけたら、報告します!


サイパンを訪れるツーリストの方も、通り名が分かれば、行きたいお店やレストランが今まで以上に探しやすくなります。

まだまだサインが足りないのか、通りのそこここにポールだけ立っているのが見られます、、、(笑) サイパンですから、完了するまで気長に待たないといけないんでしょうね。

皆さんも、暖かく見守ってやってくださいまし。

あっ、最後に、メリ〜クリスマス!
来年も、『私的サイパン指南』を、よろしくお願いします。




ではまた、次回のサイパン指南をお楽しみに!

(2003年12月7日)

 

私的サイパン指南