今回は、「サイパン指南」ではなく、私的「テニアン指南」です!

終戦記念日が近づいてくると、「テニアン島」という言葉をよく耳にすると思います。

太平洋戦争の終戦を決定づけた(と世間一般では認識されている)、広島と長崎へ投下された原子爆弾が、このテニアンから飛び立ったことはあまりにも有名です。とはいえ、テニアンという島が実際にはどんなところなのかまでは、殆どの方があまりよく知らないではないでしょうか?


サイパンに住んでいる人たちでさえ、テニアンに行って観光ポイントを訪れるなんて、なかなかしません。ですから、日本に住んでいる皆さんが知らないのはトーゼンかもしれません。

そこで、今回のゴーサイパンは、平和を祈りつつ指南いたします。テニアンの見所、観光ポイントを!


テニアンには、日本人のガイドさんによる島内観光ツアーがあります。名古屋鉄道さんの関連会社「名鉄ストアー」が、このテニアン島にて、ストアー、ホテル、レストラン、観光を、昔から営業されています。

テニアンに行って島内観光に参加する際は、必ずこちらのツアーにお世話になります。皆さんがテニアンでどんな場所を訪れるのか、名鉄さんの観光コースに沿って紹介していくことにしましょう。


最初に訪れるのが、港からすぐのサンホゼ村にある「タガストーン遺跡」です。写真は、マリアナ地区でも最大級のタガストーンの遺跡とされています。

タガ族は、この石を「家の土台」に使ったのだとか、「宗教的儀式」に利用したとか、その利用法についていろいろと推測されていますが、未だ謎に包まれたままです。最初に訪れるのが、港からすぐのサンホゼ村にある「タガストーン遺跡」です。


上の写真は、マリアナ地区でも最大級のタガストーンの遺跡とされています。タガ族は、この石を「家の土台」に使ったのだとか、「宗教的儀式」に利用したとか、その利用法についていろいろと推測されていますが、未だ謎に包まれたままです。

次に、村の中を通り抜け「タガビーチ」に向かいます。「タガビーチ」は、タガ族王家のプライベートビーチと言われています。

現地の子供たちは、岩の上から飛び降りて遊んでいます。数年前、ポカリスエットの広告にも登場しましたよね?!


島の南部から「ブロードウェイ」を通って北部へ向かいます。11kmの真っ直ぐな道が、テニアンの中心を走っています。

どうして「ブロードウェイ」かって?!

テニアンへ来たアメリカ人が、テニアンを上空から見た時に、「マンハッタン島」に見立ててその名を付けたとか、、、


「ブロードウェイ」を走っていると、「MDC牧場」という某有名オーディオ会社出資の、テニアン牛を育てる牧場が見えてきます。


また、銃弾が一発も内部まで届かなかったと言われるほど非常に頑丈に造られた日本時代の建物、「日本海軍指令通信部」跡が現れます。

さらに走ると、左手には「日の出神社」の鳥居が見えてきます。この日の出神社も、日本企業の「南洋興発株式会社(NKK)」が立てた神社なのだそうです。


しばらくすると、「潮吹き海岸」に出ます。この潮吹き海岸は、自然の波の行き来によって穴から潮が噴き出すことで、この名前が付けられました。

写真で見ると、ただ潮が吹き出ているだけにしか見えないかもしれませんが、実際に間近で見ると、潮が噴き出す穴を出入りする空気の音や、水しぶきが吹き上げる音やそのダイナミックさに、きっと感動することでしょう。


いよいよテニアン観光の山場を迎えます、、、

ハゴイ空軍基地のエイブル滑走路(通称: ノースフィールド)を、なんとバスで爆走します。

これはかなり爽快ですし、滑走路をバスで走るなんて、スゴすぎます、、、

(写真をクリックすると、大きい画像が表示されます)



爆走した後は、原子爆弾を飛行機に搭載した地点を見て回ります。ついこの間まで埋められた状態になっていましたが、土を全て取り除き、完全にピットが復元されました。これにより、今までとは印象が全く変わりました。

先日、戦後60周年記念に合わせて、エノラゲイ(広島に原爆を投下したB-29)の機長をはじめとする当時の関係者が出席した式典があり、現場を復元するとともに、どのように原爆が搭載されたかが、写真を展示しながら紹介されています。

今回、ふたつの原爆搭載ピットが復元されて明らかになったのですが、今まで表示されていたピット1とピット2が、反対に表示されていたのだそうです。

どういうことかというと、広島に投下されたウラニウム型原爆「リトルボーイ」が積み込まれたピット1と、長崎に投下されたプルトニウム型原爆「ファットマン」が積み込まれたピット2の場所が、今まで逆に示されていたわけです。

当時撮影された、原子爆弾とピットの写真から、今まで間違って示されていたことが判明し、復元とともに正しく表示されています。


そこからすぐのジャングルの中に入っていくと、「日本海軍司令部」跡が現れます。

ここは文字通り日本海軍の司令部だったのですが、まさに最後の砦でした。この場所がアメリカ軍の手に落ちればそれで終わりという場所だったのだそうです。


奥の部屋は、ものすごく厚いコンクリートで覆われているそうです。その手前の部分は、以前なら立ち入ることができたのですが、この間(2004年7月)の台風8号の後、コンクリートがかなり崩れ落ちてしまったため、現在は立ち入り禁止となっています。

奥に入ると、昔ながらの台所やお風呂などの様子が今もなお垣間見ることのできる、歴史的にも非常に貴重な建物なのです。


ハゴイ空軍基地を後にして、最終観光ポイントの「チュルビーチ」に向かいます。

このビーチは、アメリカ軍が上陸したランディングビーチとしても有名ですが、星の砂が採れるビーチとしても、ツーリストの間でも有名です。


ところで皆さん! この星の砂ですが、何からできているか、ご存知ですか〜?!?

それは、、、テニアンの島内観光に参加する時まで、楽しみにしておきましょう〜!(笑)


これで島内観光(のポイント)は終了です。

42nd.ストリートを南下しながら「上陸用舟艇」の残骸を見て、8th.アベニューを通り、ブロードウェイに入って「名鉄ストアー」に立ち寄り、終了です。


お疲れさまでした〜!


参加するコースによっては、名鉄レストランでのお弁当や、ダイナスティーホテルでランチ(ブッフェ)が付いています。

さぁ〜て、いかがでしたでしょうか?! 今回のテニアン、「指南」とはいえまだまださわりの部分だけです。小さい島ですが、テニアンには日本の歴史がギッシリと詰まっています。観光ツアーに参加すれば、日本人のガイドさんが、テニアンでの日本の歴史を中身の濃い説明とともに、戦前、戦中、戦後に分けて、テンポよく紹介してくれます。

感心したり、唸ったりの2時間。
サイパンへ来たら、テニアン島の観光ツアーも是非検討してみてください。

事前にインターネットなどで調べてから訪れれば、旅行そのものがさらに有意義で楽しいものになりますよ。


テニアンの島内観光ツアー、詳しくはツアーデスクにてドウゾ!

Tasi Tours テニアン日帰りツアー
観光&ビーチコース(船往復) 大人 $105 子供 $95
観光&ビーチコース(行き船/帰り飛行機) 大人 $135 子供 $125
注: テニアンダイナスティーホテル内でのブッフェランチ
PDI テニアン日帰りツアー
観光&ビーチコース(飛行機往復) 大人 $115 子供 $105
注: 名鉄フレミングレストランでの弁当



それではまた、次回の「テニアン」、イヤッ(笑)、私的「サイパン指南」をお楽しみに〜!

(2004年8月15日)


私的サイパン指南